コソボ(Kosovo)
コソボは、セルビア国内に位置する場所で、一般的には「コソボ共和国」若しくは「コソボ自治州」と呼ばれています。
「コソボ共和国」と呼ぶのは、コソボ政府と、コソボの独立を承認している国々です。
逆に、コソボの独立を認めていない国々では、コソボはセルビア国内にあるとされています。
コソボの独立を認めているのは国連加盟国中88カ国で、もし全面的に承認されれば、国土10,908キロ平方メートルで、
世界で37番目に小さな国ということになります。
コソボの地は、長年その所有権について、戦闘を交えて争われてきました。
対立しているのは、セルビア側の所有権を主張するセルビア人と、コソボに住むアルバニア人です。
17世紀頃から、コソボではアルバニア人の大量入植が始まり、現在でも、住民の9割以上がアルバニア人です。
そして1912年、アルバニアが独立宣言をした時、コソボはアルバニア領土に組み込まれました。
しかしその後、大国も交えた国境画定で、コソボはセルビア領に組み込まれたのです。
その時から、セルビア人とアルバニア人によるコソボの争奪戦が始まり、現在まで続くことになりました。
コソボのアルバニア人はゲリラ組織を結成し、セルビア軍に対抗するなどしてきましたが、未だ独立の是非に
関しては世界的に意見が分かれています。
この土地がどこに帰属するか、その明確な結論が出るまでもう暫く時間がかかりそうです。