フランスとスペインによる統治

フランスとスペインによる統治

アンドラ公国の国家元首は、フランス大統領と、スペインのウルヘル大司教で、二人の共同統治という
ことになります。

アンドラ公国についての表

ウルヘルというのはスペインにある自治体の一つで、そこにあるカトリック教会司教がアンドラの
国家元首を兼任しています。

国家元首が二人、しかも他国の人が国家元首という、大変珍しい国ですが、昔からこの土地では
フランスとスペインで所有権が争われてきた歴史がありました。

その調停策として、フランス国王とスペインのウルヘル司教が共同統治をする、という条約に類するものが
締結されたのは、1278年のことです。

その後、フランスは王政が廃止され、大統領職がこの地位を引き継ぎ、現在に至ります。

この状態のまま1993年に独立し、現在も形式上、国家元首はこの二人ということになっています。

そして、アンドラの国家元首を英語で表記すると「Princes of Andorra(アンドラの王子)」になります。

ですから、アンドラの正式な国名も「アンドラ公国(Principality of Andorra)」になるのです。

しかし実際のところは、アンドラ政府が独立政府として国政を担当し、両国家元首は形式上存在しているに
留まっています。

アンドラは独立を果たし、独自に国会や警察部隊を形成していますが、現在でも軍事力などの面でフランスと
スペインの力を借りており、郵便事業もフランスとスペインの両国が担当しています。