ミニ国家の歴史
ミニ国家の歴史をひと言で語ろうにも、それぞれの国の独立の経緯が異なるのは
言うまでもありません。
そもそもミニ国家は人口も少なく、産業や軍事力も脆弱であることは必至です。
しかし、侵略された歴史、植民地支配下に入った歴史があっても、
実は中世以前から存在していたミニ国家というのは意外にあるのです。
そのうちの一つが、世界最古の共和国といわれるサンマリノや、国家の起源を
963年に持つルクセンブルクです。
アジアのミニ国家ブルネイは、豊富な石油資源によって、昔から「超」経済大国の座を
維持していますが、ヨーロッパのミニ国家の殆どは、目立って大きな産業に恵まれず、
外国に依存しないと国力を維持できないのが現実です。
そういう意味では、確かに独立を守るのは簡単ではなかったことでしょう。
しかし、第二次世界大戦後、植民地支配下にあった国々の自治権を保障する風潮に
変わっていきました。
その流れの中で、1960年に国連が出した「植民地独立付与宣言」の影響は
大きかったのではないかと思います。
宗主国に隷属してきた国の人々の人権を保障するようになったのです。
現在では、各民族が独自の国家を持つために戦っています。
コソボ自治州ではアルバニア人が、スペインのバスク地方ではバスク人が、
独立国家を持つために尽力しています。
将来は、世界であと数千もの国家が誕生するのではないか、とも言われています。