海外移住の方法

メキシコの概観

メキシコ合衆国は北米南部に位置する連邦国家で、古代にはオルメカ文明、中世にはアステカ帝国が栄えた、文化遺産が多い、歴史豊かな地域です。

公用語はスペイン語で、スペインからの独立運動によるメキシコ独立革命によって解放された歴史があります。

また、世界最多の憲法改正国で建国以来2002年までに408回も改正をしています。

こういった背景から、特に北部のアメリカとの国境地帯は治安が悪く、また、それ以外の地域においても、失業者の増加と社会的・経済的不安定要因が治安情勢の一層の悪化を招いており、注意が必要といえます。

経済は、主として石油による外貨獲得によって成り立っているものの、数度の通貨危機も経験しており、いまだ不安定な状況は否めません。

ですが、観光面では世界遺産を多く抱えており、その収入は大きいものとなっています。

古代都市テオティワカンやメキシコシティの歴史地区は、日本人にも人気が高い観光地です。

気候面は乾燥地帯が広がっていますが、平均的には温暖な気候になっており、世界的なビーチリゾートも多く、世界中からの観光客をひきつけています。

メキシコの移民の特徴

メキシコの人種は、メスティーソと言われるスペイン人とインディオの混血が60%、先住民族が25%、日系人も1%を占めています。

将来的には、隣国アメリカへの移住(ヒスパニック)などで、移民は徐々に減少していくという予測もあります。

日本からメキシコの移民の歴史は古く、19世紀末に移民会社によって、サトウキビ栽培や漁業に従事する移民が大規模に行われ、多くの日本人が海を渡りました。

そのような背景から日系企業は多く、現在では約350社が国内にあると言われています。

在留邦人の数も多く、6500人以上がメキシコ国内に住んでいます。

グァダラハラ大学など日本人を積極的に受け入れている学校があったり、日本人スタッフが常駐しているスペイン語学校があるなど、日本人を取り巻く環境としては非常に居心地のいいものと言えます。

メキシコは治安が悪いことと消費税が高いこと(16%)などがネックではありますが、危険な区域・時間帯にさえ足を踏み入れなければ、日本人にとっては非常に暮らしやすい場所といえましょう。

メキシコの査証

メキシコの滞在許可証についてですが、学生用のほかに、業務用、就労用、投資・企業家用があります。

業務用

長期出張・駐在などビジネス用で1年までの滞在が可能となっています。
発給料金は12,000円で発給まで所要4日となっています。

就労用

手続きは、雇用主が雇用申請書を内務省移民局に提出して審査が通過すれば、数ケ月後に認可通知書が雇用主に発行されます。
比較的容易に発給されるようですが、外国人雇用には企業内容の基準や業種別に雇用人数枠などの規定もあります。

就職以外ではフリーランスとしても取得できますが、職業や能力を証明する書類が必要です。

投資・企業家用

200万ペソ(約2000万円)の資金証明・取引を証明できる書類が必要です。

永住権は、この滞在許可証を取得し、4年を経ると申請資格が得られます。

また、リアタイアメント査証制度もあり、他の国に比べると、発給は早く、比較的査証が下りやすいのがメキシコの特徴です。

伝統的なリゾート地であるアカプルコや、別荘地クエルナバカなど、治安の悪いところばかりではありません。
特に、日本人にとって暮らしやすいというのがメキシコの特徴といえるでしょう。