フィジーの概観
フィジー共和国はオセアニアの島国で、世界的なリゾート地としても有名な国家です。
公用語は英語とフィジー語、インディー語で、2014年9月までは軍事政権下にありましたが、民政に復帰するとともに、イギリス連邦に復帰しました。
伝統的に、日本・オーストリア、ニュージーランドなどアジア・太平洋諸国との関係が密でしたが、軍事政権下では対立関係にありました。
このようなこともあり、政情はいまだ不安定といえます。
経済は主として観光、農業で成り立っており、特に、観光で得る収入は2億7000万ドルとなっています。
2010年度にはフィジーに訪れた観光客は63万人を数え、前年度を16%上回りました。
とはいえ、GDPは36億ドルあまり(2008)と、規模は世界でも150位前後と小さいのが現状です。
気候面では雨季乾季はあるものの、年間を通して温暖で平均気温は25度前後と、年間を通して泳ぐことができ、服装もTシャツにショートパンツといった格好が主流で、まさにリゾートの国といった場所です。
フィジーの移民の特徴
住民は、フィジー系は51%にとどまり、インド系移民が44%、ヨーロッパ人・中国人その他が5%となっています。
これは、イギリス植民地時代にサトウキビのプランテーションの労働者としてインド系住民を強制入植させたという歴史にさかのぼります。
ただし、近年インド系住民は政情不安や対立などから、急速に減少しており、将来は30%まで落ち込むことが予測されています。
それに代わり、これまではほとんど見られなかった中国人が多く訪れるようになり、年間1万人にまでなりました。
首都スバ市内では、中国人経営の店も多く見られます。
これは、フィジー軍政が中国と密接な関係だったということが大きく関係しており、軍政が倒れた今、民族構成が今後どのようになるかは混沌としています。
そんな中で、フィジーに在留している日本人は、195人だった1990年と比べ、2011年には439人と2倍以上の増加となっており、進出する企業も増えてきました。
日本とフィジーの関係も、近年では重要になりつつあるということがうかがえるデータです。
フィジーの査証
フィジーの査証は4ヶ月の観光用のほかに、
- 投資許可査証
- リタイアメント査証
などがあります。
投資許可査証
以下のような要件になります。
- 45歳以上
- 英語が堪能
- 国民健康保険に加入している
- フィジー以外での確実な収入(年金でも可)
- 14万フィジードル以上の預金
申請者はフィジーの貿易投資局に認可された10万フィジードル(700万円)を超える事業に投資する必要があります。
この申請が通ると、3年の居住ビザが発給されます。
さらに、25万フィジードルを超える事業投資をすると、7年の居住ビザが発給されます。
以降、最長で5〜6年ごとの更新が可能です。
リタイアメント査証
45歳以上の人が対象で3年ごとの査証更新になります。
年間3万フィジードル(210万円)の収入証明が必要で、入国後現地の銀行に10万フィジードルの預金を無利子で預けなくてはなりません。
これは査証を解除すると返金されます。
フィジーの査証は、十分な資金があり犯罪歴などがなければ、比較的容易に移民資格を得ることができると言われています。
住宅も手ごろな値段で手に入れることができるため、南国のライフスタイルを満喫したいなら、フィジーはおすすめでしょう。