海外移住の方法

カナダの概観

カナダは面積が約1,000平米キロメートルと、世界でも2番目の大きさを誇る国土を有しています。

公用語は英語とフランス語で、公式にはイギリス国王が国家元首の立憲君主制の国家です。

歴史的に、イギリス・フランス両国の植民地として発展し、1982年に主権国家となった経緯があります。

10の州によって構成され、もっとも人口を有するのがオンタリオ州です。

都市でみると、トロントが558万人で1位、次いでモントリオールに382万人、首都のオタワには123万人が住んでいます。(データは2011年)

人口分布は圧倒的に南側に多く、国土の北はほぼ森林となっています。

気候は太平洋西岸沿岸部を除いては、ほぼ全域が亜寒帯に属し、非常に冷涼な気候です。

バンクーバーやビクトリアなどの沿岸部は温帯に属しており、夏は涼しく冬は温暖で住みやすい土地と言えましょう。

経済面では、GDPは1兆5636億ドルであり(2010)、世界第9位となっています。
現在では、世界有数の先進工業国のひとつとして知られています。

貿易の大半はアメリカで、輸出の80%・輸入の60%を依存しています。

カナダの移民の特徴

人種の特徴としては、ヨーロッパ系白人が76.7%を占め、黒人が3%、先住民4%、中南米系・アジア系などその他が16%となっています。(2011)

白人の多いカナダですが、近年ではアジア系住民が急増しており、特に中国系・香港系が多く、日系移民は比較的少ないのが特徴です。

こうした移民の持ち込む文化を拒絶しないのが、カナダの特徴で、「進歩的・多様・多文化主義」などと形容されます。
憲法においても、この多文化主義が守られており政策的にも推進されているようです。

また、公的医療と年金制度の充実は西欧にも匹敵するといわれ、非常に高い社会保障を享受することができます。

その分、税率は高く、国内市場もそれほど大きくないため、大金を稼ぐのは難しいのが現状といえます。

労働面に目を向けると、カナダでの女性の社会進出はめざましく、企業の管理職で40%を超えています。

その反面、失業率は高く、2007年で6.1%と高水準となっています。

日本人はIT技術者、観光関連、飲食関係などの職業についている人が多いようです。

カナダの査証

カナダの永住権は

  • 国によるもの
  • 州によるもの

に分かれます。

ここでは「国」によるものをご紹介します。

大きく分けて2つあると考えればよいでしょう。

1)ポイント選考制度

年齢・学歴・職業経験・語学力・就職の内定・適応性(カナダでの就労経験など)をおのおののポイントを足し算していき、高ければ高いほど査証が発給されるというものです。

中でも、学歴と語学力の配点が大きく、一般専門職向けと言えるでしょう。

申請者は主にワーキングホリデーや留学、就労などカナダで長期滞在した経験者が多く、特に女性の申請者が大変多いようです。

2)ビジネス移住制度度

カナダ国内で事業を始める人向けです。

起業が可能な資金や各種能力・経験が要求されます。

資産要件は、

  • 30万カナダドル以上の投資
  • 申請には45万カナダドル以上の保有資産(自力で築いたもの。遺産や不労所得はダメ)

となっており、さらに原則、査証取得後3年以内に事業を始め、最低1人の従業員雇用が求められます。

カナダ国内の景気刺激策・雇用拡大を目的とした移民制度です。